2024.02.19
仕事を続けていけるための治療目標を立てます!
関節リウマチによる休学・休業・廃業・退職をなくすために、医師が患者様を診療する上で、患者様の背景の一つとなる仕事は、治療提案の重要事項であると判断しています。
診察時に、職業、業務内容そして業務の重さなどについて詳細も問診させていただきます。患者様が仕事を継続するためにはどのような治療法が適切かを検討し、患者様の生活リズムやベースなども問診させていただき、患者様とご相談しながら最適な治療法を決定します。
患者様にとっては、関節リウマチによるこわばりや関節の痛みは耐え難いものです。罹患する前と同等の仕事をすることは難しいかもしれません。しかし、MTX(メトトレキサート)を中心とした治療や必要があれば生物学的製剤の治療によって、仕事を継続できる方が増えてきています。
但し、関節リウマチの治療の対応が遅れてしまった場合は、休学・休業・退職などの結果になってしまうかもしれません。
なるべく早期に、当院のリウマチ専門医にご相談いただきたいと思います。
学業や仕事を継続するためには、患者様ご自身の治療だけでなく、学校や職場の理解も必要になる場合があります。学校や会社などの理解を得るために患者様ご自身の関節リウマチの現状について、診断書にて詳細をお伝えいただき、休暇せず通院・治療可能な状況であり、周囲の関係各所から理解が得られる職場環境も必要です。
リウマチが職業生活に与えた影響
リウマチが職業生活に与えた影響 | 人数 | 割合 |
RAのための休職・退職・廃業 | 1983人 | 51.0% |
仕事を続けているが、身体的苦痛・周囲の無理解等に苦しむ | 2190人 | 56.3% |
就職したが、RAのため断念 | 556人 | 14.3% |
職場に理解があり楽な仕事に変わった | 337人 | 8.7% |
症状が安定も、就職先が見つからない | 94人 | 2.4% |
その他 | 252人 | 6.5% |
無答 | 10人 | 0.3% |
(n=7,041,日本リウマチ友の会,2015年リウマチ白書より一部引用)