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リウマチの寛解とは

2022.02.09

関節リウマチで同じ治療を続けられている方へ"

そもそも寛解の状態というのは、どの様な状態でしょうか。

自覚症状・他覚症状・検査に異常がまったくない状態

  • 関節の炎症
  • 朝のこわばり
  • 全身倦怠感
  • 理学所見での滑膜炎
  • X線上での関節破壊の進行
  • 赤沈・CRPなどの炎症所見がない状態のこと
日本リウマチ財団「診断のマニュアルとEBMに基づく治療ガイドラインP.64」より


また、関節リウマチには3種類の寛解があるといわれています。 寛解では、炎症がほぼ消失した状態の「臨床的寛解」、レントゲン検査上で関節破壊の進行がおさえられた状態の「構造的寛解」、身体機能の低下がない状態の「機能的寛解」の3つの要素がそろうことが大切だと考えられています。

寛解の定義

受診から寛解に至るまでリウマチ治療の流れ

診療は、問診、視・触診を行い、検査を経て関節リウマチと診断された場合は、治療を開始します。
3つの寛解の定義に基づき、関節リウマチでは以下の治療を行います。

  • 身体にある症状に出ている腫れ・痛みをとる
  • 関節破壊の進行をおさえる
  • 身体機能の低下を防ぐ

薬物療法、リハビリテーション、患者様の状態によっては、手術療法などの治療法を組み合わせて寛解を目指していきます。

リウマチ治療の考え方

関節リウマチの治療で基本となるのが、「目標達成に向けた治療(T2T:Treat to Targetの略)」という考え方になります。T2Tでは、明確な目標を定め、その目標に向かって患者様と当院の医師が協力し治療をしていくことを大切にしています。
また、T2Tの考え方は、以下の3つのポイントに注目し治療目標を立てます。

  • 関節リウマチの治療は、患者様とリウマチ専門医が一緒に進めることが大切です。
  • 治療のゴールは症状をおさえることだけでなく、患者様の生活の質を最大限向上させることです。
  • 治療直後の目標は、臨床的寛解(腫れや痛みがない状態)を達成することです。
リウマチ治療の考え方

リウマチ専門医は、寛解を目指し走る患者様の伴走者であると考えています。どうか受け身にならず、当院の医師と目標を共有し、積極的に治療に関わってきてください。

医師がどんなに頑張っても、患者様の治療への積極性が重要となります。患者様の治療への前向きなお気持ちやお薬の服用を守っていただくこと、リハビリを行っていただくこと、飲食や休息、睡眠などの日常生活などを含め、医師と一緒に「寛解」を目指した治療をしましょう!

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