過去に感染症にかかっていたかを調べる目的検査です。
現在かかっているかを確定する検査ではありません。
新型コロナウイルスワクチン接種後の抗体価を
確認するための検査です。
新型コロナウイルス抗体検査とは
この検査は、過去に新型コロナウイルス(COVID-19)に感染していたか否かを調べることを目的に行われます。そのため、現在同ウイルスに感染しているかの有無を判定するPCR検査や抗原検査とは異なる検査となります。
なお新型コロナウイルス抗体検査は、採血による検査(血液検査)で、保険適用外(全額自己負担)となります。検査結果については、数日後にお知らせします。
人は病原体(抗原:ウイルス など)に感染すると、体内でこれと戦う物質(抗体)を作るようになります。これによって、再び同じ抗原が体内に侵入してきても速やかに抗体が反応して、抗原を速やかに排除しようと働くようになります。これを抗原抗体反応と言います。
ちなみに抗体にはいくつか種類があるわけですが、ウイルス感染症による検査では、IgM抗体もしくはIgG抗体の有無を調べていきます。
IgM抗体は、ウイルスに感染してから1週間程度、IgG抗体の方は2~3週間後に出現すると言われています。
自費診療
検査費用 | 5,500円(税込) |
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コロナスパイク蛋白抗体検査とは
すでに国民の7割以上の方が新型コロナウイルスワクチンの接種を終えたと 言われる昨今ですが、その際に副反応が強く出た方、そうでもない方、人によって様々あるようですが、多くの方々が接種した、米・ファイザー社製と米・モデルナ社製のメッセンジャーワクチン(mRNAワクチン)の有効率は90%を超えると言われています。
ただそうは言いましても、3度目のワクチン接種の必要性などが、ニュースで取り上げられているのを見ますと、ご自身の体内でどれだけの抗体を獲得しているかを不安視される方もいるかと思います。
当院では、主にワクチン接種後にどれだけの効果が現れているかを調べるコロナスパイク蛋白抗体検査も行っています。これも採血による血液検査となります。結果は2~4日程度でお知らせできます。
そもそもmRNAワクチンとは、従来のワクチン(生ワクチン、不活化ワクチン)のようにウイルスは使用しません。新型コロナウイルスの表面には、トゲトゲした突起物があって、これをスパイクタンパクと呼ぶのですが、体内でこのスパイクタンパクが作れるようになる遺伝子情報をmRNAに含んで体内に接種し、細胞内で(スパイクタンパクを)生成します。その後、それに対して免疫が反応し、抗体が作られるようになるというものです。
従来の抗体検査と違う点について
従来の抗体検査というのは、自然感染の際に上昇し、それが長く持続するN(ヌクレオカプシド)タンパクに対するIgG抗体を検出することで、かつての感染の有無を判定していました。コロナスパイク蛋白抗体検査というのは、自然感染によって上昇、長期間持続するスパイクタンパクだけでなく、ワクチン接種によって中和抗体が産生したスパイクタンパクのIgG抗体の量を調べることができるので、効果がどれだけみられているかを確認することもできます(ちなみにNタンパクに関しては、人為的にmRNAワクチンで生成することはできません)。
検査の結果、陽性と判定されると免疫は獲得されているとされ、その後に新型コロナウイルスに感染したとしても重症化するリスクは低減すると言われていますが、必ずしも感染しないということではありません。そのため、予防対策は引き続き怠らないようにしてください。陰性となった場合は、接種をしたものの抗体が十分に産生されていないことが考えられます。ただ現時点では、抗体が確認されなかったとしても、新型コロナウイルスワクチンの追加接種は認められていません。
ワクチン接種後にどれくらいの効果があったかを確認したい場合は、(2回目の)接種後28日目を過ぎてから受けるようにしてください。なお、コロナスパイク蛋白抗体検査は、保険適用外となりますので、全額自己負担となります。
自費診療
検査費用 | 6,600円(税込) |
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